おせちに入れるえびのうま煮の作り方!
おいしく綺麗に作るコツとは?
長いひげや腰の曲がった姿が「長生き」の象徴とされるえびのうま煮(つや煮)。縁起の良い料理のひとつとして、おせち料理などで食べたことのある方も多いのではないでしょうか。
えびのうま煮の調理方法は一見かなりシンプルです。しかし、ただ煮るだけではおいしく仕上がらなかったり、上品で高級感のあるえびの赤いつやが上手に出せなかったりするため、実際のところはかなり難しい料理といえるでしょう。
そこでこの記事では、えびのうま煮をおいしく綺麗に作る方法を分かりやすく解説します。下ごしらえの方法からご紹介するので、ご参考ください。
もくじ
えびのうま煮をおいしく作る4つのコツ
えびのうま煮を作るときは、以下に挙げる4つのコツを守ると、きれいでおいしい仕上がりになりやすいです。
以下で、それぞれのコツの内容を具体的に解説していきます。
●有頭えびを使うのがおすすめ
おせちに入れるえびのうま煮は頭のない無頭えびでも作ることができますが、見た目の美しさやおいしさにこだわるなら、頭の付いている有頭えびで作るのがおすすめです。
その理由は、えびの頭に味噌が入っており、この味噌から出汁が出てうま煮のおいしさや香ばしさを引き上げてくれるからです。さらに、おせちの重箱に詰める際にも頭が付いている方が豪華で見栄えが良くなります。
また、えびは生きているものを調理することで色鮮やかな仕上がりになりやすい特徴があるため、可能であれば生きている有頭えびを使うのがおすすめです。
●えびの下処理を丁寧に行う
えびのうま煮を調理する際は、使用するえびの下ごしらえを丁寧に行い、きれいな形に仕上がるよう工夫してみましょう。
具体的には、角やひげ、尾といった鋭い箇所を短く切りそろえて形を整えるよう意識すると、きれいに仕上がります。竹串などでえびの背わたを取る作業と並行するのがポイントです。
また、えびの頭から尾の根元あたりにかけて竹串や爪楊枝を刺してえびの形を固定することで、さらに美しい見た目に仕上げることができます。
そのまま煮てもきれいな形に仕上げることは可能ですが、竹串などを刺した方が一尾ごとの形が均一に整いやすくなるので、見栄えが良くなります。お試しください。
●煮る時間は「弱火で3分」を意識する
えびは熱に対してデリケートな食材で、必要以上に火を通すと身がかたくなり、プリプリの食感が失われてしまいます。
そのため、えびのうま煮を作るときは弱めの火加減でさっと煮るのがコツです。火加減は弱火で、煮る時間は3分程度にしておくと、ふっくら、プリプリとした食感になりやすいです。
●煮汁はえびを取ってから煮詰める
えびのうま煮を作るときは、えびの調理だけではなく煮汁の調理にもひと工夫が必要です。
それは、えびを煮た後、そのままえびと一緒に煮汁を煮詰めないこと。先述の通り、えびは少しの火加減で食感が変わりやすいため、煮詰める際の余分な熱が通ることで身がかたくなってしまいます。
煮汁を煮詰める際はえびを取り出して、煮汁だけの状態にしてから、最後にえびと合わせて仕上げるのが大切です。食べる直前にとろみのついた煮汁と合わせることで、照りが美しく上品な仕上がりになります。
ひと手間でさらにおいしく!えびのうま煮の作り方
ここでは、解説の内容を踏まえた、おいしいえびのうま煮の作り方をレシピ形式でご紹介します。今回は3~5人分程度の材料で解説していきます。
準備する材料は以下です。
材料(3~5人分)
有頭えび | 10~15尾 |
---|---|
しょうゆ(薄口) | 40~50ml |
料理酒 | 50ml |
みりん | 60ml |
だし汁 | 350ml |
作り方
- 1.えびの背わたを取り除く
- 2.角やひげ、尾などを切り落とす
- 3.調味料を鍋に入れ、ひと煮立ちさせる
- 4.鍋にえびを入れ、弱火で3分煮る
- 5.えびを煮汁ごと氷水につけ、冷ます
- 6.煮汁を強火で煮詰め、えびに絡ませて完成
1.えびの背わたを取り除く
はじめに、えびの背わたを取り除きます。えびの頭と胴の間から竹串を刺し、そのままそっと引っ張ると、スルスルと取れます。
このとき、えびの頭の下あたりを指で挟んで固定するように持つと、えびの背が曲がって「つ」の字になるため、さらに背わたが取りやすくなります。
ただし、えびを強く握りしめてしまうと背わたが途中でぷっつりと切れて、背わたの取り残しができてしまいやすいので注意しましょう。
2.角やひげ、尾などを切り落とす
えびの角、ひげ、尾などの部位をキッチンバサミなどで切り落として、形を整えましょう。
えびの形を整えることでおせちの重箱に入れやすくなるだけではなく、おせち全体が整頓された美しい印象を与えることができます。
また、尖った部位を切り落とすことで食べる際にケガを負うリスクを減らすことができるので、小さな子どもやお年寄りの方など、誰でも安全にえびのうま煮を楽しむことができます。
3.調味料を鍋に入れ、ひと煮立ちさせる
しょうゆ、料理酒、みりん、だし汁を合わせた調味料を鍋に入れて、強火にかけます。
しょうゆは、濃口よりも薄口を使うとえびが色よく仕上がりやすいです。そのためなるべく薄口しょうゆを用意するのがおすすめです。
4.鍋にえびを入れ、弱火で3分煮る
煮汁が煮立ってきたら下ごしらえをしたえびを鍋に入れ、再び弱火で3分煮ます。
このとき、火加減を強めたり、火を通す時間を長くしたりすると、えびがふっくら・プリプリとした仕上がりにならず、おいしさや美しさが損なわれてしまいます。そのため煮終わったらすぐに鍋からえびを取り出すのが大切です。
ただし、通常よりも大きめのえびを使ってうま煮を作る場合は、弱火のまま、煮る時間を30秒~1分程度増やすことで調整してみましょう。
5.えびを煮汁ごと氷水につけ、冷ます
弱火で3分煮終わったら、えびを煮るのに使った鍋ごと氷水につけて冷まします。食べる直前まで煮汁に浸して、味を染み込ませましょう。
なお、鍋ごと冷ますのではなく、大きめのバットなどにえびと煮汁を取り分けて氷水で冷ます方法でも構いません。その場合もえびと煮汁の両方を取り分けるようにしましょう。
6.煮汁を強火で煮詰め、えびに絡ませて完成
食べる直前になったら5.からえびだけを取り出し、煮汁のみを煮詰めます。煮汁100~120ml程度を鍋に入れて、強火にかけて煮詰めましょう。
煮汁が煮立ってきたらそのままえびに絡ませて完成ですが、煮詰める際にみりんを追加で加えることでとろみが増すため、えびがさらにつや良く仕上がります。ぜひお試しください。
えびのうま煮が余ったときのおすすめアレンジ
えびのうま煮は冷蔵庫で最長3日程度保存できますが、基本的に日持ちしないため、長期の保存には向いていません。
そのためなるべくお正月の三が日以内に食べきりたいところですが、おせちを食べきれない、作り過ぎてしまったなどで予期せず余ってしまうこともあるでしょう。
そこで、ここではえびのうま煮が余ってしまったときにおすすめのアレンジレシピをご紹介します。
えび汁
うま煮にしたえびから取れる出汁を使って、風味の良い贅沢な味噌汁にアレンジするレシピです。毎日のごはんにも合わせやすく、調理も簡単で手軽にお楽しみいただけます。
えびのうま煮に味が付いており、えびの頭から出汁が取れるので、味噌を少なめにするとえびの旨みや風味を感じやすくなります。
材料(3人分)
えびのうま煮(有頭えび) | 4~5尾 |
---|---|
味噌 | 適量 |
料理酒 | 大さじ1 |
和風だし | 300ml |
あおさのり | お好みで |
ふのり | お好みで |
作り方
- 1.えびのうま煮、和風だし、料理酒を鍋に入れ、弱火で2分程度煮立たせる
- 2.ひと煮立ちしたら味噌を溶き、お椀に味噌汁とえびを盛り付ける
- 3.お好みであおさのりやふのりを散らして完成
ガーリックシュリンプ
えびのうま煮の味付けを活用して、お酒のおつまみにぴったりなガーリックシュリンプにアレンジするレシピです。主食用にたくさんのえびを調理するため、えびのうま煮が大量に余ってしまったときにもオススメです。
うま煮の味付けに応じてコンソメスープの素の量を調整すると、塩気が程良くなるでしょう。
材料(3人分)
えびのうま煮(有頭えび) | 3~6尾 |
---|---|
にんにく(砕いたまたはスライスしたもの) | 3片 |
バター | 30g |
塩・胡椒 | お好みで |
レモン汁 | お好みで |
サニーレタス | お好みで |
コンソメスープの素 | お好みで |
作り方
- 1.フライパンでオリーブオイルを熱し、砕いたまたはスライスしたにんにくを入れ、弱火で色が付くまで炒め、にんにくに色が付いたらフライパンから取り出しておく
- 2.フライパンにえびのうま煮とバターを加えて、中火で両面を炒める
- 3.軽く炒め終わったら火を止めて1.のにんにくと一緒に盛り付ける
- 4.お好みで塩・胡椒・レモン汁・コンソメスープの素で味を調え、葉物野菜などを添えて完成
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まとめ
えびの上品かつ鮮やかな赤味は、おせち料理を一層華やかに彩ります。
しかしえびのうま煮はシンプルながら奥の深い料理で、おいしく・美しく作るにはコツが必要です。
えびのうま煮は加えられる一手間やテクニックで仕上がりに差が出やすいので、この記事の内容を参考に、ワンランク上の調理に挑戦してみてください。